2008年3月5日水曜日

小浜とオバマ、「あなたの友人」で首脳会議は実現?!

福井県小浜市が勝手にオバマを応援する会を立ち上げて、アメリカ大統領候補であるオバマ氏を応援しています。名前の呼び名がたまたま同じだから、といういちょっと馬鹿げたようにも見えるこの話題、ある意味、やったもん勝ち的な要素は多分にありますが、停滞している地方が元気になるのであれば、それもまたアリ、と思わされるニュースでした。

オバマ候補にしても、丁寧に対応して歓迎した方がニュースバリューも高まり、世界中に自分の名前がながれる、しかもこんなホノボノとした話題とくれば選挙にマイナスになるはずもなく、うまいコラボレーションが誕生したわけです。

手紙には「あなたの友人」と日本語で書かれていたようで、小浜市もしたたかですが、ちゃんと日本語で返すオバマ氏もなかなかだと思いました。(http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008030400829

そういえば、この小浜市はNHKの連ドラ「ちりとてちん」の舞台でもあります。旬なうちに連ドラにオバマ氏出演!なんていうのも面白いと思いましたが、ドラマの方は収録が終わっているようで、実現はなさそうですね。

2008年3月3日月曜日

緑のふるさと協力隊、福井県池田町で活躍する彼

木村さんに出会ったのはちょうど1年前。

福井県池田町でお手伝いをすることに、、、と聞いて最初は意味がよくわかりませんでした。その後、彼の活躍が地元新聞に伝えられ、「緑のふるさと協力隊」という活動があることを知りました。

NPO法人 地球緑化センターが行っている事業で、農山村に興味をもつ若者を1年間農山村に派遣するという事業。募集要項には40歳までとなっているところが「若者」の定義の広さを物語っていますが、、、もっと驚くのは彼らの生活費。

月5万円というのが高いのか安いのか。

いくら農村とはいえ、月5万円で生活していくというのは現在の日本ではかなり厳しいはずです。こんな条件でも農山村で地域のために活躍する「若者」が大勢いるということに、日本もまだすてたものではないと思う一方で、もう少し生活費があってもいいのではないかと思ってしまうのも事実。

果たして、自分なら生活できるだろうかと不安にもなります。

そんな条件のなか、東京から福井の池田町にやってこられた木村さん。地元の新聞に彼の記事が掲載されてからも何度かお会いしていますが、すっかり池田町の顔になっている気がします。そんな彼も、この3月で1年の期間を終了し、東京に戻られるということで、12日にはその成果発表会があります。

東京でも各地の隊員からの活動報告会があるとのことですが(日時:平成20年3月15日(土)会場:JICA地球ひろば(東京・広尾))、まずは地元、木村さんの報告会にぜひ参加したいと思いました。

緑のふるさと協力隊とは:
http://www.n-gec.org/furusato/framepage20.htm
このプログラムは、若者の生きる場所には農山村という魅力あふれるフィールドが存在することを知らせたい、都市と山村のゆがみという社会問題も捉えてもらいたい、という理念のもと始まりました。農山村に興味をもつ若者を、地域活性化をめざす地方自治体に一年間派遣するものです。  過疎・少子高齢化と厳しい状況にある農山村は、都市生活者には未知な世界といえるでしょう。隊員たちは、その地域にしかない風土・人柄・文化を、四季の移り変わりとともに体感していきます。多くの隊員が、「こんなに気持ちよく働いて、たくさんの人に出会い、感動した毎日はない」と言うように、そのままの貴方の生き方が、派遣先の人にとって新鮮な風となるのです。 参加資格に、技術や経験はいりません。懸命に生きている人達と一緒になって働き、語り、生活すること。「こんな大人になりたいと思う人に初めて出会えた。ものすごいパワーある人たちが山奥にはたくさんいる」一年やり遂げた隊員がそう語るように、生きていく上で大切なことを、農山村の人たちは教えてくれることでしょう。

2008年2月20日水曜日

コミュニティFMの持つちから

最近、コミュニティFMが数多く誕生しています。

法律がかわって、コミュニティFMが作りやすくなったというのもその理由の一つではありますが、それ以上に地域の人たちのそのような活動に対する意識の高まりがあるのでしょう。

放送エリアが狭いからこそ、地域に密着した内容が放送ができるのであり、皆が参加できるという親近感もあります。テレビというとちょっと敷居が高いですが、ラジオはやはり手軽なメディアであることには変わりありません。

最近、FMを聞くことも少なくなり、ラジオというメディアは将来どうなるのかと思っていましたが、コミュニティFMが活性化していくことで、新たな活路が見出せるような気がします。

FMを取り巻く環境は厳しいですが、コミュニティFMには大きな期待を寄せています。

2008年2月3日日曜日

日本農村力デザイン大学2月学期 - 農の文化に学ぶ

地域の力を盛り上げるいろんな活動がありますが、福井県池田町でやっている農村力デザイン大学もそんな活動の一つ。ぜひ参加してほしいお勧めの活動です。

日本農村力デザイン大学2月学期 - 農の文化に学ぶ
~希望と生きがいを映すムラの思想から~

2月学期のテーマは「豊かさを実感でき、希 望がもてる暮らし」に向けて、「農村力」をどう活かすかです。農村が育んできた価値を学び、人と社会を幸せにする仕事・生活のデザインをそれぞれが考えていきます。
 
■日程
  平成20年2月9日(土)13:30~2月11日(月)13:00

■場所
  池田町能楽の里文化交流会館 ファームハウス・コムニタ(夕食・宿泊場所)

■スケジュール
1日目 風の課:農村が育んできた、働くこと、生きることの価値
               (講師:内山 節氏)
     食事:夕食交流会

2日目 農村力たずねて講座:~ごめんくださいツアー~
      ・つくる暮らしを体験しながら、農村力を学びます

     美の課:「里の思想」を明日に活かす     (講師:内山 節氏)
     ディスカッション:農村力を活かして生きる
     夕食:交流会
    
3日目 美の課:わくわく生きる、しごと起こし~社会に風を送り続けて~
     (講師:澤登 信子氏)
     事例報告・講演・討議

■申込先

910-2524 福井県今立郡池田町土合皿尾2-22-1
         ファームハウス・コムニタ内「日本農村力デザイン大学事務局」
         電話 0778-44-8100 FAX 0778-44-7771 mail ikeda@c-nord.com 

【内山 節(うちやま たかし)さんのプロフィール】
1950年東京生まれ。哲学者。
東京と、群馬県の山村“上野村”との二重生活を35年ほど続けている。NPO法人「森づくりフォーラム」代表理事、立教大学大学院教授。
主な著書に『「里」という思想』、『自然と労働』ほか。

【澤登 信子(さわのぼり のぶこ)さんのプロフィール】
ソーシャルマーケティング・プロデューサー。
生活者の視点で、企業や行政との関わり合いをプロデュースしている。持続可能な社会・楽しく安心できる長寿社会づくりに向けて、「自立と支え合う地域コミュニティの再生」「分断された関係を組み立て直し互いにシェアし合える社会の創出」を目指している。著書に、コミュニティ・ビジネス『市民起業』、『市民起業で介護の仕事をはじめよう』ほか。

2008年1月3日木曜日

地域力という言葉が持つ2つめの意味

■ 日本の地域力を言葉から考える

最近、ニッポンの地域力という本を読みました。

まずは「常識」を疑ってみよう、と始まり、「地域間格差は存在しない」「子どもの数は減っていない」などといった人目を引くようなキャッチコピーにつながっていきます。最近の本の売り方というのは、ある程度意外性を持たないと売れないためか、奇を衒ったようなタイトルやコピーであふれ返っています

これは、マーケティングのなせる業なのだと思いますが、最近はテクニックとして映ってしまい、ちょっとうるさく感じることもあります。

と、前置きはこのあたりにして、この地域力という言葉、ここ数年で大流行です。地域力だけではないのですが、最近、「○○力」という造語が多くなった気がします。これまでは用法として「力」が付かなかったような単語に「力」が付き、新鮮な響きを持たせています。この地域力もその一つです。それ以外にも、たとえば「教育力」「自分力」「農村力」「親力」・・・と揚げるとキリがないですが、「鈍感力」なんていうのもありましたね。


■ 力が示すもう一つの隠れた意味

ただ、この「○○力」という言葉、新しさを演出するために多様されているのは間違いないと思うのですが、最近きがついたのは、このような言葉が生み出される背景には「○○力」の「○○」の部分の力が弱くなってきていることがあるのではないかということです。

たとえば、教育力

最近、ゆとり教育の失敗が叫ばれ(実際に失敗したかどうかの結論を導かずに騒ぎすぎているきらいがありますが)、そこで登場したのが「教育力」。教員の指導力だけでなく、地域や家庭環境も含めた広い意味での力をさしています。ただ、これは、教育という分野が非常に弱くなったことと裏返しになっているとは言えないでしょうか。

自分力も同様ですね。自分力を高める・・・というコピーもちらほら見かけますが、これも自分の能力を磨いていかないと、という危機感の表れ。農村力にしても、日本の農業の弱さと表裏一体であり、親力も同様のことが言えます。

つまり、その分野について「なんとかしていかないと・・・」という危機感が「○○力」という言葉を生み出している、そんな風に思えてくるのです。


■ 10年後の地域力は?

で、本題は「地域力

地方分権だとか地方の時代だと言われつづけて数十年がたち、それでもなお、東京一極集中は留まる所を知りません。最近ではむしろ一極集中が加速しているとまで言われています。補助金や交付金でしか事業ができない都道府県をはじめとする自治体と、その補助金にぶら下がる関連団体や利害関係業界。自立できない状況の自治体がほとんどである中、民間企業であれば倒産にあたる「財政再建団体」に陥るところも出てきました。一部の団体、たとえば最近では大阪府などが民間では考えられない会計処理の方法で会計上の赤字を上手に見えなくして、とりあえず急場をしのいでいたりしますが、数年後の財政破綻はおそらく目に見えています。

そのような危機的状況が「地域力」という言葉を生み出し、行政だけに頼らない新しい地域活性化の姿を模索し始めている。そんなように映ります。ですから、この「地域力」という言葉は、いわゆるお役所としての公共団体にはふさわしくないのでしょう。住民が主体となった地域での活動やNPOの活躍にこそ最もふさわしい言葉なのだと思います。

10年後に「地域力」という言葉が生き残っているかどうかは、それぞれの地域の「地域力」にかかっているのかもしれません。

2007年12月23日日曜日

このサイトについて

地方の時代と言われて随分と時間がたちましたが、それが実現しているかという問いには首を横に振らざるを得ない状況が長く続いています。さらに、人口減少や産業構造の変化による地域間格差が叫ばれて久しく、いわゆる地域力の減退が著しく思える昨今ですが、そういった中、様々な手法により、地域を活性化させているところがあるのも事実です。

このサイトでは、地域の力というキーワードで結び付けられた様々な事象をなんらかの整理のもとに情報共有していくことを目的としています。

地域の力というのが、経済的活性化である場合もあれば、人と人とのつながりである場合もあり、一概にこうだと断定できるようなことではないですが、そうであるが故に、個性豊かな地域力が地域の数だけ存在すると思います。

皆さんとこれからの日本の地域力について考えていきたいと思います。